東京高等裁判所 昭和43年(ネ)1669号 判決
ところで、借地権者が借地上の建物を任意に取毀した場合でも、借地法七条にいう「建物が減失した場合」に該当するものと解すべきであるが、前記のごとく同一借地上に接着して時期を異にして建てられたほぼ同面積の二個の建物があり、そのうちの一個の建物を取毀した場合も、同様に「建物が減失した場合」に該当し、土地所有者が残存期間を超えて存続すべき非堅固建物の築造に対し遅滞なく異議を述べなかったときは、同条により、建物取毀しの日より起算して、借地全体について二〇年間借地権が存続するに至るものと解するのが相当である。
(古関 田中 川添)